50代からの女性のための人生相談・37(メルハクwebより)

ハルメクWEB
68歳女性の「認知症介護」についてのお悩み
認知症介護について相談です。できれば自宅で介護したいのですが、親は片麻痺があり、介護者は私一人です。 今年3月まで一緒に暮らしていましたが、入院。その後、根本的な治療ができないということで、今は介護老人保健施設にお願いしています。 今後は特別養護老人ホームを考えていますが、本人にとって自宅介護と施設介護、どちらが幸せなのかと悩んでいます。 (68歳女性・もかっちさん)
太田差惠子さんの回答:在宅の良さ・施設の良さがある

ハルメクWEB
親御さんは介護老人保健施設(通称、老健)に入居中とのこと。老健とは、介護保険で入る施設ですが、“終の棲家”という位置づけではなく、リハビリなどを行って、在宅復帰を目指すところです。3か月くらいで退去となることが一般的です。 退去後に、自宅か、特別養護老人ホームかで迷っておられるのですね。 認知症で片麻痺があり、3月までおひとりで介護されてきたとのこと。老健に入っておられる現在、もかっちさんは、傍にいられないことに心配や寂しさを感じる一方、ほっとされている面もあると思います。 在宅か施設かと決めがたいのは、親御さんも同じではないでしょうか。もしかすると、老健から「家に帰りたい」とおっしゃるかもしれませんが、施設にいると、24時間体制でプロの介護を受けられるので安心できる面もあります。
施設に入居した後、家族だからこそできるケアもある

ハルメクWEB
親を施設に入居させることに対し、いまだ「姥捨て山」のイメージを払拭できず、迷いが生じるという子世代も少なくありません。家族の手で直接介護することが親孝行というイメージもあります。 けれども、施設に入居しても、「家族の役割」が終了するわけではありません。施設に入っても、ケアプランが作成されます。親の状況をもっともよく知る家族として、ケアプラン作成に協力しましょう。 コロナ禍なので、地域によっては難しいかもしれませんが、面会に行って、親の様子を確認。気になることがあれば、施設のケアマネジャーらに相談したり、本人が言えないことを代わって伝えたり。 また、気持ちにゆとりができるので、会いに行けば、これまで以上に親に対し笑顔で接することができ、それは親御さんにとって精神面でのケアとなるでしょう。 それに、施設に入居しても、ケガをしたり、病気になったりすることもあります。施設から連絡がくるので、対応必須です。
親の望みは「子の健康と笑顔」のはず

ハルメクWEB
親御さんの状況によっては、本音を聞くことは難しいかもしれません。でも、もしお元気であれば、最も望まれることは、子(もかっちさん)の「健康と笑顔」なのではないでしょうか。 介護に正解はありませんが、68歳というご年齢からも、日々の介護は特別養護老人ホームに託すのは悪くない選択だと思います。そうすれば、もかっちさんは心に余裕がうまれ、家族だからできるケアを行えると思います。 ■回答者プロフィール:太田差惠子さん おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。 構成:竹下沙弥香(ハルメクWEB)
20210916コピーライト










